アマガエルというと田んぼで大合唱しているというイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、彼らは意味もなく鳴いているわけではないのです。
ここでは、アマガエルが鳴く理由と、声の秘密に迫ります。
最後まで読めば、あなたもカエルの気持ちが分かるようになるかもしれませんよ。
鳴くのはオスだけ
まずはじめに、アマガエルで鳴くのはオスだけで、メスは鳴きません。
せっかくカエルを捕まえてきたのに全然鳴かないという場合は、もしかするとメスかもしれないので確認してみると良いでしょう。
オスしか鳴かないわけは、彼らが鳴く理由を知れば分かるはずです。
なぜアマガエルは鳴くの?
アマガエルが鳴く理由は一つだけではありません。彼らは状況に応じて鳴いており、その鳴き声も必ずしも同じではないのです。
メスを呼び寄せたい
オスのアマガエルが鳴くもっとも大きな理由は、メスを呼び寄せたいからです。
メスのアマガエルは、自分が気に入った鳴き声を出すオスの元にやってくる習性を備えています。オスとしては、何とかしてフィアンセを見つけるべく、必死に自分をアピールするために泣き続けるのです。
雨が降るから
アマガエルは漢字では「雨蛙」と書くことからも分かるように、雨が近づくと盛んに鳴くようになります。
幼い頃に、アマガエルが鳴き始めたと思ったら突然夕立に見舞われたという経験をしたことがある方は少なくないのではないでしょうか。
アマガエルが雨を察知できる理由はまだ正式には解明されていませんが、一説には気圧や湿度の変化を敏感に感じ取って、泣いているのではないかと言われています。
カエルの合唱
かえるのうたが～きこえてくるよ～
誰でも知っているこの童謡ですが、この歌のようにアマガエルは本当に合唱したりするのでしょうか。
その答えは田んぼに行けばすぐに分かります。
1匹が鳴き終わると、別の1匹が鳴き始め、その様子はまるで合唱をしているかのようです。
しかし、実際には彼らは合唱をしているわけではありません。
自分の声をメスに認識してもらうために、あえて他のオスの鳴き声と重ならないタイミングで鳴いているのです。
アマガエルが鳴く仕組み
アマガエルはなぜあれほどまでに大きな声で鳴けるのでしょうか。
その謎を解くには、彼らの喉に注目する必要があります。
アマガエルのオスの喉には、鳴嚢と呼ばれる音を反響させられる器官が備わっており、それを膨らませたり縮めたりすることによって驚くほど大きな鳴き声を出せるのです。
一方、メスには鳴嚢がないので、いくら頑張ってもオスのように鳴くことはできません。
種類によってはメスも鳴く？
アマガエルのメスは鳴くことができませんが、種類によってはメスでも鳴くことがあります。
例えば、日本でもおなじみのトノサマガエルのメスは、オスのように大きな声で鳴くことが可能です。
もっともその理由はオスのように異性を呼び寄せたいからではありません。
トノサマガエルのメスが鳴くのは、自らに繁殖能力がないということをオスに知らせるためであると考えています。
オスとメスで鳴く理由がまったく逆になっているのは面白いですよね。
まとめ
以上で見てきたように、アマガエルが鳴くのにはいくつかの理由があります。
何度も聞いていると、状況に応じていくつかの鳴き声を使い分けていることが分かるはずです。
鳴き声を聞き分けられるようになれば、あなたもカエルの気持ちが分かるようになるかもしれませんよ。
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