ヒキガエルのオタマジャクシを育ててみよう!上陸したてのカエルの飼育法とは?

カエル観察入門

公園の池を見ていると春先に大量のオタマジャクシが群れを成していることがあります。
大抵の場合、それはヒキガエルのオタマジャクシです。
都市部でもヒキガエルは意外と多く生息しているので、興味があれば何匹か捕まえて帰って飼育してみると良いでしょう。

ヒキガエルのオタマジャクシの特徴

オタマジャクシはどれも同じ形をしているため、一見するとアマガエルかヒキガエルか見分けがつかないと思われるかもしれません。
しかし、実際には種類によってオタマジャクシの特徴も異なってくるので、違いが分かっていれば、どの種類のオタマジャクシなのかを見極めるのはそれほど難しくはありません

ヒキガエルのオタマジャクシの特徴は、何といっても、色が真っ黒で非常に小さいという点です。
東日本にはアズマヒキガエル、西日本には二ホンヒキガエルが主に生息していますが、この特徴はいずれも同じです。
また、泳ぎ方にも特徴があります。
ヒキガエルのオタマジャクシは、ひらひらと泳ぎ、そのスピードも非常にゆっくりです。
色と泳ぎ方さえ分かれば、ヒキガエルかどうかを見分けるのは簡単でしょう。

オタマジャクシの捕まえ方

ヒキガエルのオタマジャクシは大量に群れて行動するため、見つけさえすれば、網やプラケースですくってやるだけで一気にたくさん捕まえることが可能です。
前述したとおり、ヒキガエルは東京都内のような都市部でも暮らしているので、オタマジャクシを見つけるのにわざわざ山奥まで出かけていく必要はありません。
園内に大きな池がある公園などにはヒキガエルがいる可能性が高いので、春先に訪れてみてオタマジャクシが発生していないかを確認すると良いでしょう。

なお、インターネットで調べれば情報が見つかるはずです。
事前に調べておけば、探しに行って空振りに終わるリスクを下げられるでしょう。

オタマジャクシを飼ってみよう

オタマジャクシを捕まえてきたら、さっそく飼ってみましょう。

オタマ
オタマ

僕たちを飼育するときは、できたら何匹か一緒に飼ってね。

たくさんで暮らしていることが多いので、一匹だけだと寂しくなっちゃう・・・

飼育方法

飼育方法は、基本的に他のカエルのオタマジャクシの場合と同じです。
プラケースなどに半分くらい水を入れてやれば、それだけで飼育することは可能ですが、できれば落ち着けるように砂利か土を敷いてやると良いでしょう。
水道水を使う場合はくみ置きしたり、市販のカルキ抜きを使用して、塩素を取り除いてやる必要があります。

自然により近い環境にしたいのであれば土が良いのですが、水が濁ったり、メンテナンスがしにくくなるので、簡単に飼いたいのであれば砂利の方がおすすめです。
また、水の浄化作用がある水草を一緒に入れておくのもよいでしょう。
水草は、エサが不足している場合の食料にもなります。

エサやり

生餌しか食べないカエルと違って、オタマジャクシは雑食なので、エサに困ったりはしないでしょう。
鰹節や茹でたホウレンソウを入れてやると喜んで食べますし、100円ショップで販売されているようなメダカやザリガニ用のエサでも構いません。
あまり多く入れすぎると水が汚れてしまうので、初めは少なめにやって適量を見極めるようにしましょう。

足が生えてきたら

飼い始めて1、2か月すると、オタマジャクシに足が生えてきます。
上陸の日が近づいているということなので、後ろ足に続いて前足が出てき始めたら、水量を少し減らして、上陸できる足場を用意するようにしましょう。
カエルになるとエラ呼吸から肺呼吸に変わるので、上陸場所がないままだと溺れてしまうからです。
上陸に失敗して死んでしまうケースもあるため、できれば、ケース内を半分くらい土で埋め立てて、スムーズに陸に移動できる環境を整えてやるのがおすすめです。

上陸後の世話は大変

オタマジャクシを飼うのは簡単ですが、上陸後のヒキガエルの世話は一気に大変になります。
というのも、上陸直後のヒキガエルは小指の指先ほどの大きさしかなく、口にできるものが非常に限られるからです。
小さいながらも生餌にしか反応しないので、うまくエサやりができないと命の危険が出てきます。
もしうまくエサやりができないのであれば、無理せずに捕まえてきた場所に帰してやるのもよいでしょう。

もし何とかして飼ってやろうと思うのであれば、おすすめのエサはアブラムシです。
テントウムシの好物として知られるアブラムシですが、上陸したてのヒキガエルの口にぴったり合う大きさである上に、動きもゆっくりなので、彼らが捕食するにはピッタリです。
庭の草花にアブラムシがついていれば、茎や葉ごと取ってケースに入れてあげましょう。
最初の頃はおっかなびっくりかもしれませんが、慣れてくると徐々に食べてくれるようになるでしょう。

アブラムシだけでは栄養が偏るので、できればショウジョウバエなどを一緒に与えると成長が加速します。
羽が生えて飛び回っているショウジョウバエを捕まえることはできないので、市販されている羽根なしのものを購入して与えるようにしましょう。

大切に飼育していると、夏を過ぎる頃には一回りも二回りも大きくなっているはずです。
秋が終わると冬眠の時期が近づいてくるので、なるべく温かいうちにたくさんエサを与えて、サイズアップするように努めるのが、長く飼育するためのポイントです。

まとめ

以上で見てきたように、ヒキガエルのオタマジャクシを育てるのはそこまで難しいことではありません。
ただし、飼育するにあたっていくつかのポイントがあるので、そこだけはしっかりと押さえておくようにしましょう。

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