アマガエルに似ているモリアオガエルとはどのようなカエルなのか?その生態と捕まえ方

カエル観察入門

モリアオガエルは、一見するとアマガエルに似た外見を持ったカエルです。
知らない人だとうっかりアマガエルと勘違いしてしまうかもしれません。
しかし、実際には両者は似て非なる存在です。ここでは、あまり知られていないモリアオガエルの生態と捕まえ方を見ていきます。

モリアオガエルとは

モリアオガエルは、無尾目アオガエル科アオガエル属に分類されるカエルです。無尾目アマガエル科アマガエル属に分類されるアマガエルとは、同じカエルでも種類からして全く違うということが分かるでしょう。主に森林で暮らしていますが、春先の4月から5月にかけては、産卵のために池や沼に集まってきます。他のカエルのように水の中ではなく、水面の上にある木の枝や葉に卵を産むのがモリアオガエルの産卵の特徴です。卵から孵化したオタマジャクシは、そのまますぐ下の水の中に落下して、そこで暮らし始めることになります。1ヶ月もするとカエルの姿になり、親が暮らしている森林の中へと向かっていくのです。

アマガエルとの見分け方

このモリアオガエルは、一見するとアマガエルと同じように見えますが、よく見ると目の周りの色合いが異なります。
モリアオガエルの目の周りは、まるで充血しているかのように赤みがかっているので、それだけでアマガエルと区別することが可能なのです。
また、サイズもアマガエルに比べると一回りも二回りも大きくなっています。
アマガエルは2センチ前後ですが、モリアオガエルは、オスが4センチから7センチほど、メスは6センチから8センチほどにもなります。
そのため、明らかにアマガエルにしては大きいと思ったら、モリアオガエルかその仲間のシュレーゲルアオガエルであると思った方がよいでしょう。

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生息地

モリアオガエルはそのほとんどが本州に生息しています。一部、新潟県の佐渡島でも生息が確認されていますが、それ以外の地域で見つけるのは難しいと考えておくと良いでしょう。
前述の通り、基本的に森林の奥深くで暮らしていますが、産卵期にはその周辺の水辺で姿を見かけることもあります。

エサ

他のカエルと同様に、モリアオガエルも基本的に生餌しか口にしません。
自然界では、木の上にいるバッタやチョウなどを食べていることが多いですが、飼育下ではコオロギやミルワームなどをあげても構いません。
なお、アマガエルに比べると慣れさせるのは難しいのですが、うまく飼育すれば人工餌も食べるようになってくれます。

鳴き声

モリアオガエルは、「コロロロ、コロロロ」という非常に美しい声で鳴きます。
鳴き声を出すのは基本的にオスだけで、メスは鳴きません。
せっかく捕まえてきたのに全然鳴かないということであれば、メスだと思った方がよいでしょう。

生息数

生息場所である森林の減少とともに、モリアオガエルの生息数もかつてに比べるとかなり少なくなっています。
地域によっては絶滅危惧種に指定されているケースもあるため、そういった場所では、見つけてもむやみに捕獲しないようにしましょう。

天敵

モリアオガエルは、比較的大きなカエルであり、そのために他の動物にとっては多くの栄養が得られる格好のエサとみなされがちです。
特に、彼らを好んで口にするのが、イタチやアナグマ、タヌキなどですが、それ以外に多くのカエルの天敵として知られるヤマカガシもモリアオガエルにとっては恐ろしい存在です。

捕まえ方のコツ

モリアオガエルを捕まえるためには、まずは彼らが生息している場所を見つけなければなりません。
基本的に人里離れた森林で暮らしているので、まずはそういった場所に4月ごろに出かけて行って、木の上に卵が産まれていないかをチェックしてみましょう。
卵があればモリアオガエルがいるという証拠です。
夜行性で昼間はあまり活動しないので、夜を狙って探してみると発見できる可能性が高まります。

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