お受験をするうえで、まず初めに考えないといけないのは国立小学校と私立小学校のどちらを本命にするかということです。もっとも、この2つがどのように違うのかよく分かっているという方は意外と少ないのではないでしょうか。そこで、今回は両者の違いについて見ていくことにします。
はじめに
まずはじめに、国立小学校と私立小学校の違いは、主に以下の4つの点があるということを頭に入れておくとよいでしょう。
- 入学試験の有無と難易度
- 学費とその他の費用
- 教育内容とカリキュラム
- 保護者の関わり方と付き合い
入学試験の有無と難易度
国立小学校の入学試験
国立小学校に入学するには、抽選と入学試験の両方を突破する必要があります。
抽選は地域や学校によって異なりますが、一般的には10倍以上の倍率になることが多いです。
抽選で当選した後に、入学試験を受けることになりますが、入学試験は国立大学の教育学部が作成するため、非常に難易度が高いです。
入学試験では、国語・算数・理科・社会の4教科に加えて、面接や作文なども行われます。
入学試験の合格率は、抽選で当選した人の中で約50%程度です。
私立小学校の入学試験
一方、私立小学校に入学するには、各学校の入学試験を受ける必要があります。
入学試験は学校によって内容や難易度が異なりますが、一部の難関校を除き、一般的には国立小学校よりも易しい傾向にあります。
入学試験では、国語・算数・英語の3教科に加えて、面接や作文なども行われます。
入学試験の合格率は、学校によって大きく異なりますが、平均して約70%程度です。
学費とその他の費用
国立小学校の学費等
国立小学校は公立小学校と同じで学費は無償です。
ただし、給食費や諸経費、交通費や制服・カバンなどの費用はかかります。
給食費や諸経費は公立小学校と同じく年間約10万円程度ですが、交通費や制服・カバンなどの費用は学校によって異なります。
また、寄付を募るお知らせがくることもありますが、強制ではありません。
私立小学校の学費等
一方、私立小学校は学費が高く、年間数百万円かかる場合もあります。
また、給食費や諸経費、交通費や制服・カバンなどの費用もかかります。
給食費や諸経費は国立小学校と同じく年間約10万円程度ですが、交通費や制服・カバンなどの費用は学校によって異なります。
また、寄付を募るお知らせがくることもあります。
国立小学校と同様に強制ではないものの、周りの多くの家庭が寄付しているので断りにくいといった雰囲気を感じるケースは少なくありません。
教育内容とカリキュラム
国立小学校の教育内容
国立小学校は国立大学の付属小学校として、先進的で発展的な教育を行っています。
教科書は校長が選択できますが、文部科学省の学習指導要領に沿って学習するというのが基本です。
しかし、公立小学校よりも高度な内容や幅広い分野を学ぶことができ、例えば、英語教育や音楽教育、プログラミング教育などに力を入れている学校もあります。
また、小中一貫校となっている場合が多く、9年間を見通した教育を受けることができます。
私立小学校の教育内容
私立小学校は学校法人が設立した小学校として、学校独自の教育理念や方針に基づいて教育を行っています。
教科書は校長が決めたものを使う場合があります。
文部科学省の認定を受けた教科書でなくてもよく、学校独自の教材を使うことも少なくありません。
そのため、教育内容や指導方法は学校によって異なります。
例えば、キリスト教や仏教などの宗教教育を行っている学校や、国際理解教育や総合学習などに力を入れている学校もあります。
また、小中高一貫校や小中一貫校となっている場合が多く、6年間や9年間を見通した教育を受けることが可能です。
保護者の関わり方と付き合い
国立小学校の場合
国立小学校は保護者の出席が求められる行事や活動が多く、労力的な負担が大きくなる場合があります。
例えば、交流会やサークル、草むしりなどです。
また、保護者同士の付き合いも深くなる傾向にあります。
しかし、その分、子どもの学校生活に関わることができるというメリットは見逃せません。
私立小学校の場合
私立小学校は保護者の役員活動やフォローが必要ない場合が多く、労力的な負担は少ない傾向にあります。
例えば、学校の施設や設備が充実しているため、草むしりなどの必要がない場合があります。
また、保護者同士の付き合いもさっぱりとしている場合が多いです。
しかし、その分、子どもの学校生活に関わることができないというデメリットもあります。
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