アマガエルが原因で裁判に?騒音裁判の行方とは?

カエル観察入門

2021年4月に驚きのニュースが飛び込んできました。
なんと、アマガエルが原因で裁判沙汰になったというのです。
なぜカエルを巡って裁判にまで至ったのか?ここではその背景について見ていくことにしましょう。

登場人物

まず、この裁判の登場人物は、東京都板橋区に住んでいるいずれも60代の男性です。
仮に、山田さんと田中さんとしましょう。
両者は長年にわたってお隣同士で暮らしており、これまでに目立った争いごとはありませんでした。
いずれも一戸建てに住んでいるのですが、山田さんのお宅には大きな池があり、そこにいつからかアマガエルが住み着いたのです。
僕自身は東京都内でアマガエルを探し回ってなかなか見つけることができませんでしたが、意外と身近なところにいるんですね。

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事件の発端

山田さんと田中さんの間で事件が勃発したのは、2020年5月のことです。
外出していた山田さんが帰宅すると、田中さんが玄関で待ち構えていて、いきなりカエルの声がうるさいと言って怒鳴りだしたようなのです。
山田さん自身は、カエルがいるのは認識していたものの、特段うるさいとは感じていなかったのですが、苦情を受けて5匹ほど捕まえて、近所の公園に放しました。
それで一件落着したと思っていたら、7月になって突然田中さんが簡易裁判所に調停を申し立てたのです。

申し立てられた調停の内容とは

田中さんが申し立てた調停の内容は、
・山田さんの庭の池を埋め立てること
・庭にいるカエルを全て駆除すること
・費用については一部負担して構わない
というものでした。

山田さんとしては到底飲める内容ではなく、その時点で調停は不成立となりました。
そうしたところ、8月になって今度は田中さんが訴訟を起こしたのです。

起こされた訴訟の内容とは

田中さんが裁判において訴えたのは、
・カエルを駆除すること
・田中さんが被った損害を賠償すること
というものです。

池を埋め立てるという調停時の要求は取り下げたものの、その代わりに新たに損害賠償を求めてきました。
田中さんの弁護士の主張によると、カエルの騒音は66デシベルにもなる大音量で、これは東京都が定める環境基準を上回るものだというのです。
これに対し、山田さんも弁護士を雇って、徹底的に争うことになりました。

裁判の結果

この裁判の結果は、2021年4月23日に東京地方裁判所において下されました。
結論から言うと、田中さんの請求は認められませんでした。
その理由は、カエルの鳴き声は自然音の一つに過ぎず、原告である田中さんの受忍限度を超えるような騒音には該当しないというものです。
また、66デシベルを超える音量であるという田中さんの弁護士の主張についても明確な証拠が示されておらず、しかもそれが計測されたのは田中さんの家の中ではなく両家の境界部分であるということなので、説得力を持ちませんでした。
このようにして、裁判は無事に山田さんの勝訴に終わったのです。

僕たちアマガエルの駆除が認められなくてよかった!

それにしても、アマガエルが原因で裁判になるなんて驚きだね~

まとめ

アマガエルが原因で裁判になるなんて驚きですね。
マンションの一室でカエルを飼っていたりすると似たような問題が起きる可能性があるので、心当たりのある方は鳴き声には気を付けた方がよいかもしれません。
なお、田中さんは引き続き自己負担でカエルを駆除したいと山田さんに求めているようです。
もしかしたら第2ラウンドがあるかもしれないので、引き続き両者の動向からは目を離せません。

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