アマガエルは冬眠させるべきか?冬眠のメリットとデメリットとは?

カエル観察入門

両生類であるアマガエルは、哺乳類のように自分で体温をコントロールすることができません。そのため、気温が冷え込む冬場になると、活動能力が極端に低くなり、やがて冬眠に入ってしまうのです。野生のアマガエルは晩秋から春先にかけて冬眠するのが普通なのですが、果たして家で飼育しているカエルも同様に冬眠させるべきなのでしょうか?ここでは、その答えを見つけるために、飼育下のアマガエルの冬眠のメリットとデメリットを見ていくことにしましょう。

冬眠のメリットとは?

はじめに、冬眠のメリットについて紹介します。

冬場の世話が楽になる

冬眠のメリットとしてまず挙げられるのは、アマガエルが冬眠している間はそれほど世話をする必要がなくなり、活動期に比べてメンテナンスの手間がぐっと楽になるという点です。
冬眠中は当然ながらエサをやらなくてよくなるので、わざわざ生餌を用意しなくて済みます。
また、排せつもしなくなるため、放っておいても水槽が汚れたり、臭いが気になるような事態にもなりません。
ただし、放置し過ぎて乾燥しきってしまうとカエルがダメージを受けたり、最悪の場合には☆になってしまうおそれがありますので、定期的に霧吹きをして適度な湿度を保つようにしなければなりません。

繁殖しやすくなる

もう一つのメリットは、冬眠をさせることによってアマガエルが繁殖しやすくなるという点です。
冬眠をすることで繁殖のライフサイクルが正常に保たれるため、冬眠していないカエルよりも冬眠をしているカエルの方が繁殖する可能性が高くなるのです。
もっとも、冬眠していないからといってまったく繁殖しないわけではありませんので、そこまで大きなデメリットであると考えなくてもよいでしょう。

アマちゃん
アマちゃん

寒い冬場は冬眠が一番だよ!

冬眠のデメリットとは?

続いて、冬眠のデメリットについて見ていきます。

越冬できずに☆になってしまう恐れがある

アマガエルのような小さな生き物にとって、長い冬を乗り切るには体内にたくさんの栄養をため込んでおく必要があります。
もし栄養が十分に蓄えられていないと、冬眠中にエネルギーが尽きてしまって、最悪の場合、死に至る可能性があります。
また、冬場に少し気温が高くなると、春が来たと勘違いして起き出してしまうケースがあります。
そのような場合に、飼い主が気づかないでいると、エサを食べられずに飢え死にしてしまうかもしれません。
このように、冬眠には大事なアマガエルが☆になってしまうというリスクがあるのです。

アマガエルの可愛い姿が見れなくなる

アマガエルは土に潜って冬眠をするので、その間は当然ながら彼らの可愛い姿を目にすることができなくなります。
冬眠は4、5か月にも及ぶので、その間、アマガエルを観察できないというのは、飼い主にとってはつらいのではないでしょうか。少しでも彼らの姿を見て癒されたいのであれば、あえて冬眠をさせないようにするというのも選択肢の一つです。

冬眠のための準備

アマガエルを冬眠させる場合には、どのような準備をすればよいのでしょうか?

必要なもの

アマガエルを冬眠させるために、用意しておきたいものは、以下の通りです。
・水槽
・ふかふかの土
・ミズゴケ

基本的にアマガエルは土の中で冬眠するので、まずはふかふかの腐葉土のような土を水槽の中に敷き詰めてあげると良いでしょう。
普段使っている水槽のレイアウトをいじるのが面倒ということであれば、別に冬眠用の水槽を用意しても構いません。
土だけだと乾燥しやすいので、その上に100円ショップなどで販売されているミズゴケを敷き詰めてやるのがおすすめです。

冬眠のさせ方

アマガエルは気温が10度を下回ってくると冬眠に向けた準備に入りますので、それくらい寒くなり始めたら準備した冬眠用の水槽に移してあげるようにしましょう。
長い冬を耐えられるよう、夏場からしっかりとエサを食べさせて栄養を蓄えさせておくのがポイントです。
無事に冬眠に入ったら、水槽内が乾きすぎないように、数日に一度は霧吹きをして湿度を適度に保つようにしてください。
急に気温が上がると春が来たと勘違いして起き出してきてしまいますので、水槽はなるべく温度変化が少ない場所に置いておくのがおすすめです。
あとは、特にやることはないので、春先になるまで静かに見守ってあげましょう。

冬眠させないためには?

冬眠をさせたくないのであれば、水槽内の温度管理をしっかりしなければなりません。
先ほど10度を下回ると冬眠モードに入ると書きましたが、15度を下回ったくらいから徐々に活動は減っていきますので、できれば水槽内の気温は15度から25度の間を保つようにした方がよいでしょう。
そのためには、水槽用のヒーターを導入する必要があります。
ヒーターが付属している水槽も売られているので、初めから冬眠させないつもりで飼育するのであれば、そういったものを使うのも一つの手です。
温度管理さえしっかりしておけば、あとは冬場でも夏場と同じように飼育してあげれば大丈夫です。

まとめ

以上のようなメリットとデメリットがあるので、冬眠をさせるべきかどうかについては必ずしも正解はありません。
なるべく自然と同じ環境で飼育したいということであれば冬眠はさせるべきですが、冬場もカエルを見て癒されたいのであればさせない方がよいでしょう。
メリ・デメをしっかりと見極めて、自分に合う方を選ぶようにしましょう。

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