ロースクールの宿題に悪戦苦闘!取り組み方のポイントとは?

アメリカロースクール留学入門

アメリカのロースクールに留学すると、大量の宿題に追われる日々を送ることになります。日本の大学とは一味違った宿題の内容と、その取り組み方のポイントについて、今回は紹介していきます。

なお、実際に秋学期に履修した科目については、以前に紹介していますので、あわせてご覧ください。

秋学期の履修科目と授業で使用するテキストについて
今回は、ロースクールの秋学期で履修した科目と、授業で使用したテキストを紹介していきます。ロースクールの授業は日本の大学に比べてかなりヘビーなので、現実的に履修可能な科目数はそれほど多くはありません。

Assignment

日本で英語教育を受けた方であれば、「宿題を英語で訳すと何?」と聞かれた場合に「Homework」という単語が頭に浮かぶのではないでしょうか。

しかし、少なくともアメリカのロースクールでは「Homework」という単語はほとんど耳にすることはありません。

通常は「Assignment」という単語が宿題を表すものとして使われますので、いきなり言われて何のことだか分からず混乱しないように、しっかりとその意味を覚えておくと良いでしょう。

ロースクールの宿題とは?

ロースクールでは、一般的にAssignmentとして、ケースブックと呼ばれるテキストを読んでくることが求められます。

科目や教授によって、毎回指定されるページ数は異なりますが、少なければ20~30ページ、多ければ50ページほどになるケースが通常です。

もっとも、単に目を通しておけばよいというほど生易しいものではありません。

次回の授業は指定されたページを熟読していることを前提に行われますので、しっかりと内容が頭に入っていないといきなり教授から指名されてあれこれ質問を受けた場合にフリーズする羽目になりかねないのです。

また、ケースブックに書かれているのは簡単な英語ではありません。

過去の判決文がそのまま引用されているものがほとんどですので、裁判官ごとに異なる癖のある文章を読まなければならないのです。

耳慣れない単語が頻繁に登場するのはもちろんのこと、裁判官が好む独特の言い回しや、古い判例になると今では使われないような表現が用いられている場合も珍しくありません。

そのため、辞書を片手に悪戦苦闘しながら少しずつ読み進めなければならないのです。

宿題に取り組む際のポイント

ロースクールの宿題に取り組む際には、briefingという作業を行うことが必要であるとされています。

特に教授から指示さえるわけではありませんが、それはbriefingをしなくてよいということではなく、ロースクールの生徒であればやって当たり前だと思われているからです。

このbriefingというのは、宿題になっている判例(caseと呼ばれます)を、fact、procedual posture、holding、reasoningという4つの要素に分けて構成し直すという作業です。

簡単に言ってしまうと、訴訟において争われている事実関係を明確にしたうえで、裁判所がどのような理由で、どういった結論を下したかを整理していくということなのですが、特に難しいのはreasoningの部分です。

というのも、多くの判決文では、判決文の中で大量の過去の判例を引用することによって理由付けを行っているからです。

そのため、結論に至る理由をきちんと理解するためには、引用されている判例を読むことが必要です。そのため、宿題として指定されたページ数が20ページであったとしても、実際にはその倍以上のボリュームの資料を読まなければならないようなことも珍しくありません。

なお、briefingを行ったら、忘れないようにその内容をノートにまとめておくことがポイントです。

英語でノート作りをするというのが理想ですが、英語力に自信がない私の場合は、いきなり当てられても何とかなるように、英語と併せて日本語のノートも作ることにしました。それによって作業量はさらに多くなりましたが、結果的に理解が深まったので、良かったと思います。

まとめ

ロースクールと言えば大量のAssignmentというイメージがある通り、実際にも「こんなに読めるの?」と思われるくらい多くの宿題が出されます。

はじめはそのボリュームに圧倒されますが、周りを見渡すと現地の学生も苦しみながらなんとかこなして様子でしたので、英語ができないから大変というわけでもなさそうです。

慣れてくれば、意外と何とかなるものですので、はじめは面食らうかもしれませんが、諦めずにコツコツ頑張るようにしましょう!

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